・小ネタ1と同じようなノリです。
・PS3版プレイ記のような気もしないでもない何か
・短いです
・ギャグです
・ネタバレあり




・やっぱり

「...あの、エステル。目が怖いんだけど」
「...そんなことはありません」
「今度は控えだけど、いいじゃないおっさんなんて隠しダンジョンに入ってから一度も戦闘参加してないわよ?」
「...違うんです、控えがいやなんじゃないんです!」
「あら、だったらなにがご不満かしら?」
「だって、回復役なんですよ、私!レイヴンだってカロルだって半分はそうなんです。戦うには欠かせないはずなんです、なのに、なのにっ...まだ二人のうちのどちらかが、せめてパティが入っていたら納得できるんです。でも...」
「...今のメンバー、ユーリ、フレン、リタ固定で、あとはジュディスとラピードの交代制のタコ殴り戦力重視パーティだもんね」
「十六夜の庭園、術師居るとエフェクト邪魔で道がわからなくなるからって、リタも外されそうになってましたし...私もそれで外されたんですけど...」
「あー...ホーリーレインもタイダルウェーブも、大分見えなくなるからねー」
「しかも、前衛全員ミラクルバンクル装備だから、回復いらないのよね。リタっちもリスキーリング装備だから柔らかいけど、重戦車三人もいればそっちまで敵も回らないし」
「装備品に負けたとなると、確かに悔しいかもしれないわね」
「そうです、ひどいんですっ!!...しかも、今はまだ魔装具イベントをこなしていないですけど、ここが終ったらいく気マンマン...そうしたら、ユーリもフレンも確実に凶悪ですっ!!」
「...そうねぇ、フレンのあんちゃんはともかく、ユーリハ間違いなく人外よね...」
「攻撃力五桁って何事なんです?!私、私、まだユーリには人として生きていて欲しいです!!」
「エステル、そのせりふ今使うと多分色々台無しだと思うよ」
「...ミラクルバンクル装備でアビシオン持ってるユーリなんて、炎属性じゃないととめられないです...」
「...確かに、今の彼なら一人で騎士団くらい潰せそうね」
「...」
「リタとフレンとユーリでパーティ組まれたら、帝国壊滅です」
「うんまぁ、ぶっちゃけユーリのあんちゃんとリタっちと、あとアイテム係でわんこいたら誰も止められないわよね」
「...ほら、とりあえず落ち着いてユーリが作ってくれた鍋焼きうどん食べようよ。ね、エステル」
「...控えなのに、こんなに食べてたら太ります...」



・正直に考えて

レイヴンは今、焦っていた。
死にたい死にたいと思って生きていたあのときには、有り得なかった生への執着。
それらが全て、全身にくまなく警鐘を鳴らしている。
グローリー
インバリトアタック
コンボプラス、1,2,3
リカバリング
そして、防御の上から四桁を平然と持っていく、魔装具。
フレンは、よくもまぁこんなのを相手にしたものだ。自分だったら絶対に御免である。
御免であった、はずなのに。
「いやあああああっ!!おっさん、いじめはんたぁあああいっ!!!!」
「おら、逃げ回ってんじゃねーよ!さっさと殺らせてもらわねぇと先進めねえだろうが!時間制限あんだよっ!!」
「殺るって言った、殺るって言ったよ今この子!」
闘技場にて。
可愛い部下の応援のために、こっそりと顔を出したのがまずかった。
かつて、まだチート武器(と書いて魔装具と読む)の封印が解かれていなかったゆえ、レイヴンはあの神殿から辛うじて生き残った。(が、ほとんどリタによるハメ技祭りだったような記憶もあるが)
なのに、まさか今現在、一応レクリエーション的な場所で、死の覚悟が必要になるとは。
闘技場、団体戦。
出場は、ユーリ、フレン、エステル、リタという「手加減?え、ナニソレ美味しいんです?」という面子である。ちなみに、全員最強武器の攻撃力をさらりと超えた魔装備がデフォルトだ。
ちなみに、エステルはこの場合回復要員ではなく、リタと仲良くホーリーレインとメテオスオームを連呼して会場内をきらきらしくしている立派な攻撃要員である。
空襲じゃねーの、これ。といいたくなる隕石と光の雨に、しかし傷ひとつつかない闘技場のつくりには職人の技が光っている気はするが。
「ねぇ、ちょっと!!」
「大丈夫だ」
本気で焦りを...具体的に言うのであれば、「や(殺)られるんじゃなかろうか」という焦りが冷や汗となって滴り始めたレイヴンの前に、偉い美人のにーちゃんの、偉い綺麗な微笑が現れた。
「痛いと思う前に終るって」
とりあえずそこで、レイヴンの意識は途絶えたのであった。




すいませんあほなお話で。
2009/11/8up