更新ネタがないので、携帯のメモを見ていたら、こんな表記がありました。
二週目、グレードショップわんさか、姐さんユーリ♀、ギャグ、ユーリがさらに男前、みんな暴走
...何考えていたんだろう自分と思いつつ、こっそりと続きを作るのがクオリティです。
既出ネタ多数かとも思いますが、私なりに暴走させてみたいのでご勘弁を。
以下、これでもいいよ。読んでやるよという方のみ、どうぞ。
書きたいシーンだけ、ぶつ切りに書いていきます。
下町のことで何かしら厄介事を起こしてしまうのはいつものことだったし、生活に欠かせないブラスティアのコアが盗まれれば当然取り戻しに行く。
ゴタゴタを乗り越えて、フレンに危険を伝えに行きたいのだというお姫様が同行することとなり、相棒を従えて帝都を出た。...はずだった。
「...どうしてだろうなぁラピード」
何がどうしてこういうことになるのか。
帝都から離れて、しばし歩いたとたんになぜか...不自然過ぎるほどに荷物が重くなった。
ついでに、不自然過ぎるほど体が軽くなった。試しにそこらの魔物と戦ってみたら、途中でかわいそうになるほどのフルコンボがいとも簡単に行えた上に、いつの間にか明らかに奥義らしき技まで体になじんでいる。
同行のお姫様も、ついでに相棒のラピードも同様のようで、とくにラピードとタッグで戦うと最早くるくるくるくるといつもより多く回っております状態である。
ついでに言えば、エステルの技も凶悪になっていた...情け容赦なく不可思議な指輪をはめて笑顔でホーリーレインを連呼するのは...仲間だからいいものの、非常に怖いものがある。
いかんせん、前衛二人がミラクルバンクルなるものを装備してこちら、回復役としての役目が欠片もなくなってしまったあたりで彼女が意気揚々と参戦してきて久しい。(たまにアンドゥトロワと言いながらオール前衛になるときもある)なぜか豊富に詰め込まれた食料に潤沢なレシピ、野営だというのに妙に充実した食生活は...下町で暮らしていた時の方がずいぶん質素だったなと思わせるほど。...あれ野宿ってこんなんだっけかと首をひねりながら今日も優雅にテントで就寝である。
とりあえず、帝都を出てすぐにテントを張り行ったことは道具の仕分けで、ひたすらに溢れかえっている武器やら防具やら道具やら服やらをリストアップして仕分けして袋に戻すだけで半日かかった。...ついでに、なにこれ何処に強盗に入ったのといわんばかりのガルドでパンパンの財布は、今すぐ下町にとって返して税金の足しにでもしてやりたいぐらいだ。
丁寧にリストを書きあげていくエステルは、非常に楽しそうだったのでユーリは何も言うことができずに武器の整理に回っていた。
...なんだか、業物ばかりがそろっているような気がする。
っていうか、これ国宝級じゃね?と言わんばかりの品から、なぜか猫じゃらしやら花束やら...ついでに、試しに使ってみたらオーバーキルすぎる威力のやたらまがまがしい武器まで(ユーリはそれを封印することにしたが。)ずらりと並ぶさまは、これから総合商店を開く予定なんですと言われた方がよっぽど理解できる...もちろん、店など開くつもりもないが。
「...見てくださいユーリ!!これ、確か副帝の証のB.Cロッドです」
嬉々として珍しい品物に喜ぶエステルに、最早ユーリは乾いた笑みを浮かべるほかなかった。
...どうか、罪状に強盗容疑が追加されませんように。
小さく、祈る声ははたして天に届くのだろうか。
(始まりのお話)
「...なぁ、エステル」
「さあユーリ、次は迷いの森通ってハルルです。リンカの実を拾いつつ、エッグベア狩りも並行しましょう!!」
なぜかサンタクロースの格好をした(大変にかわいらしい。同じ女として、少しうらやましいほどに)エステルは、地図を広げながらウキウキワクワクという効果音が聞こえてきそうなほどにはしゃいでいる。
向こうでラピードがあきれたようにあぎあぎとぬいぐるみのようなものをかじっているのだが、そのあきれた視線にも彼女は気付いていないらしい。
とりあえず、ちょっと待てと声をかけたいところだが、お姫様は止まってくれる気配を見せない。
デイドン砦では、押しかける魔物を前に取り残された人々を、あっさりと治癒して避難誘導した揚句にむんずと人形をひっつかみ、余裕で門に滑り込んでからこちら、さくさくさくさくと実に旅慣れ過ぎているきらいがあるような。
(...城、出たことないんじゃなかったのか...?)
私たち、まだ人として生きましょう?と、試しにそこらの雑魚相手に振り回してみたらオーバーキルにもほどがあるやたらまがまがしい武器を封印し(驚きの切れ味にもほどがある...試しにエステルがそっとそこらの岩に刃を当ててみたところ、バターよりも簡単に切れた)、十分業物で、十分攻撃力のある、十分凶悪なロッドを迷わずひっつかんだころから、疑問には思っていたのだが。
「パナシーアボトルは15個所持していますが、念には念を入れて、です!」
彼女の手には、「あらすじ」と書かれた冊子のようなものが握られているような気がするが、あれは彼女の日記か何かだろうか。
「...ラピード、俺のグローブってこんなにごつかったか...?」
街を出るまでは確かにシンプルだった皮のグローブが、何か殺傷力のありそうな金属部品つきのそれに代わっているような気がしてならない。
ついでに言えば、今着ている服はどうして帝国聖騎士の服なのだろう...エステルがどこからか引っ張り出してきて「ユーリにはポニーテールが似合うんです!」と押し切られてからこちら、どうしてか自分の着替えが見当たらない。
ちなみにエステルはサンタの恰好をしているが、なにゆえかラピードは法被を着せられている...なんというか、微妙に目立ち過ぎてかつ怪しすぎる一行になりつつある(というか、もうなっている)気がしてならない。
とりあえず、現在作成中のパフェに使用しているミルクやらがいったいいつのものなのかを考えることだけは危険なのでやめておこうとは思っている。
潤沢な食材が、一体いつ手に入れられたものなのか、考えてしまったら多分、いろいろと失うものが多いだろう。
とりあえずユーリは、現実逃避のために作り上げた恐ろしく出来栄えの良いパフェを見つめて一人ごちた。
「俺、帝国お抱えのシェフになれんじゃね?」
「わふ」
(アクティブ姫様)
「僕はカロル、男だよ!」
「全く説得力が」
「ないです」
ラピードに捕獲された子供に、とりあえず二人の容赦ない突っ込みが入る。
なにせ、子供の恰好ときたら、とってもかわいい大きなリボンにピンクのスカート...どこからどう見てもかわいらしいお嬢ちゃんといったいでたちなのだから。
まだ、声変りもしていないので余計に、男といわれてもはいそうですかと流せない何かがある。
子供は、二人のあからさまに胡乱気な視線を読み取ったのか、あわててわてわてと手を動かした。
「さっき、転んじゃって。前に新年会の余興で使ったこの服しか換えがなかったんだよぅ」
どうしてわざわざ新年会で使った衣装を持ち歩いているのか、突っ込みたいところだが、自分たちの謎の荷物のことを考えるとどうにも突っ込めない二人である。
「というか、なんで二人ともそんな恰好してるの...?」
逆に、自分たちの格好に突っ込みを入れられた。
本日は、エステルが着物姿のウエイトレス、ユーリが某仕事人という...とりあえずユーリは間違いなく騎士あたりに見つかれば職質を受けそうな怪しさが漂いまくっている。
これでも、ミニスカートすぎるどこぞの学校の制服らしき服は全力で拒否したのだ。露出という点では非常にましということなのだが、とりあえず夜道で誰かとすれ違ったら間違いなく通報されるだろう。
「カロルはこれがいいです?」
荷物からいつの間にかとりだしたトナカイの着ぐるみを広げてかわいらしく首をかしげたエステルに、とりあえず「いや、ないから」と斜め四十五度にびしっと手を差し出したあたりで、とりあえずのところパーティには貴重な突っ込み役が加入することと相成ったのであった。
(僕女の子)
一行でサンタクロース集団を形成するのもいいと思います。
二周目を始めたので、なんとなく書いてみたネタ。
2010/5/9up